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やっと出逢えた

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「本当にありがとう。出逢えて良かったよ。」

 

やっと見つけてくれたんだね。

わざと隠れてた訳じゃない。

だけどなかなか会えない。見つけてくれない。

一度や二度じゃない。何度も聞いた。あなたに。

 

も〜い〜かい?

 

返事が来ない。

 

だけどやっと…

 

も〜いいよ〜

 

まるでかくれんぼ。

そう。大人のかくれんぼ。

 

 

とある12月の金曜日。男30代。

今日も無事何事もなく終わったなー

何事もなくというのはトラブルがつきもののビジネスにおいては満足のいく結果。

そんなときぼくの正面からある一言。

 

「この後どーですか?」

 

こちらも男30代。名をAさんとしよう。

Aさん「このあとどーですか?」

ぼく「分かりました。行きましょう。」

ぼくは察した。

そう、なぜか良い予感がした。

良い予感はなぜか当たる。悪い予感もまた当たる。

 

街はクリスマス。

そんなきらめく世界で悪いことがあるわけがない。

神様もこんな日になんてことはない、ただの30代2人にいじわるをする理由がない。

 

Aさんとぼくは不思議な関係。

年は下だが先輩。

遠い遠い地で出会ったのだが今は同じ地。

そう、いわば同志。

願わくばもう少し一緒に戦っていきたいとぼくは思っている。

 

ここのところ疲れていたぼく。

Aさんも疲れていたようだ。

偶然が一致し、ぼくらは街に出た。

 

Aさん「クリスマスムードですね。どーしましょうか?」

ぼく「街は賑わってるし、入れるとこでいいんじゃない?」

Aさん「そーですね。ではあっちの方行ってみましょう。」

ぼく「おっけー」

 

ほどなくして一軒のお店が見つかる。

Aさんは決してお酒が強いとは言えない。

ぼくは飲める方だ。

そしてぼくらはとりあえずのビールで乾杯。

2人ともお酒が入るとあまりご飯は食べない。

とても寒い日だったのでその後は焼酎お湯割。

その次も、その次も焼酎お湯割。

 

周りのテーブルは忘年会とも合コンともとれるような賑わい。

ぼくはそんな賑わいが大好きだ。

そんな賑わいを楽しみつつ次も焼酎お湯割。

今日はなんだか調子がいい。

そんな時、横のテーブルの2人の話が耳に入ってくる。

隣席とは大人1人がなんとか通れるくらいの隙間。

いやでも耳に入ってくる。

 

隣A「昨日誕生日だったんだー!」

隣B「おめでとう!」

 

なんとも微笑ましい話ではないか。

こんな時期にに誕生日とはなんだか羨ましい。

気がつくと一緒に盛り上がっていた。

いつも思うがこれは偶然という名の奇跡。

せっかくなのでお祝いしよう。そして2軒目。

 

偶然が重なり合った今、その偶然をあえて楽しむ。

だれも疑問なんて感じていない。

Aさん「せっかくなのでスパークリングワイン!ボトルで!」

1番安いやつを指差している。

みんな「www」

ほんと和むのがうまい。

そんなAさんをぼくは尊敬している。

 

ぼくはスパークリングワインを注ぐ音が大好きだ。

零れ落ちそうになるグラスの雰囲気も大好きだ。

この偶然という奇跡がさらに際立たせる。いつのまにか2本目。

気がつけばぼくは家にいた。

そしてそっと優しく手にとった。

 

やっと見つけてくれたんだね。

わざと隠れてた訳じゃない。

だけどなかなか会えない。見つけてくれない。

そして何度も聞いた。あなたに。

 

も〜い〜かい?

 

返事が来ない。

 

だけどやっと…

 

も〜いいよ〜

 

まるでかくれんぼ。

そう。大人のかくれんぼ。

 

2時間後ぼくは目覚めた。

まるで何事もなかったかのように。

朝日が眩しい。

 

そう、あれだけ浴びたお酒が

全て消えて無くなり快調な朝。

ありがとう、しじみ習慣。

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そう、これは30代のサラリーマンが40代で出会うはずのしじみ習慣に早くも出会い助けられた、ただそれだけの話。最終兵器もご用意しました。

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